オルフェーヴル 凱旋門賞に向けて―― 出国予定等

クラブの更新は全然ありませんが、新聞が、池江師のフランス視察の情報とオルフェーヴルの出国スケジュールを伝えてくれています。

まずは、師のシャンティ調教場の視察情報から(1週遅れの情報です)。

・施設、滞在、見たいところは全部見れた
・滞在中の調整はフレキシブルに決めたいけど、イメージはほぼ出来た
・坂路もあったので調教のイメージが出来た
・芝で追い切るコースも決めてきた

ここから考えると、坂路?(森の中の緩い傾斜のように聞いてましたが、本格的なものなのかも?)で調整、速めの追い切りは芝コースでということでしょうか。去年の現地滞在組も、速めはエーグルの芝で追い切っていました。


次はオルフェーヴルの出国スケジュール

・入厩――クラブからは15日ということですが、新聞では16日か17日になっていました。
・18日に検疫馬房へ。
・24日に、まず成田へ輸送。それが24日の午後8時頃。
・25日早朝、成田に着いて、朝の便で即出国。
これは結構きついでしょうねぇ。人間でもきつい。
・飛行機は、AF6775便。
・25日午前 成田 8時55分 →ソウル・インチョン12時55分 →パリ シャルルドゴール17時45分 到着予定

・シャルルドゴール空港到着は、現地時間の午後5時45分(日本時間26日午前0時45分)の予定。
ハーツクライの時は関空からでしたが心配で飛行機の運航状況を調べまくりました。今回も気になって調べまくるでしょう(笑)
人間もきついヨーロッパ行きですが、韓国経由でそれよりもさらに輸送時間が数時間長く、その直前に成田への輸送もあります。去年はインチョン経由のはずが、パリ直行に変更になって14時30分に着いたようです。まあ、今年はそのまま経由でしょうね。オルフェーヴルもアヴェンティーノも一緒に行って下さる関係者の方も、本当に大変だと思います。

もう一つ、これまでの凱旋門賞遠征組と大きく異なるのは、今回は、検疫→出国に合わせてギリギリのスケジュールでトレセンに入厩すること。宝塚からの間隔と調整や、帯同馬等、他にも色んな問題があってのことでしょう。
例えばヒルノダムールは去年の今頃、すでに坂路で凄い時計を出して仕上げに入っていましたが、今回はそういうわけではありません。だからこそ、フォア賞をいかにステップレースとして有効に使えるか。


ステップとしての役割、前哨戦を走る意義は、大まかに考えて三点あると思います。

オルフェーヴルとスミヨン騎手の手合わせ(馬と騎手)
もちろん一回で全て掴んでくれるとは思っていませんが、一度でも乗るのとそうでないのとでは雲泥の差。
ただし普通の馬ではありませんからね……一度乗っただけで100%アクシデントを回避できるかというと、私はそうは思っていません。アクシデントを回避することが何より大切。その次が折り合い。

オルフェーヴル自身が欧州、ロンシャン競馬場での初めてのレース(馬の体験)
これも経験するのとしないのとでは全く違うでしょう。

オルフェーヴルの体調と一叩き効果(馬の調整)

一叩きされて大きく上向くタイプではないかもしれませんが、それでも今回は、この前哨戦そのものが臨戦過程に組み込まれているような調整になっていると思いますので、その意味でもここを叩くのは非常に重要。
これまでの日本馬の凱旋門賞挑戦は、フォア賞を使うにしても出国の1ヶ月前にはトレセンに入厩して速めを乗り込まれてから出国していましたが、オルフェーヴル宝塚記念をあの状態で走った以上、そして春の一連の過程から、そういう調整は望めません。当然、宝塚記念の後一度リフレッシュの期間を設けられ、入厩も出国もかなり後ろにずらしたスケジュール。フォア賞までに乗り込み十分というわけでもなさそうですので、やはりここを叩きとして使っての上積みを見込みたいところ。前哨戦はあくまでも本番のための、本番まで中2週のステップレース。おろらく、そういう前哨戦にしてもらえると思います。


そうこう言っているうちに、もう9月16日のフォア賞まで一ヶ月ほど。
これまでの一戦全力投入の海外遠征と違い、現地に滞在してステップを使いながら本番を迎える(2戦する)という状況が、いまだに自分の中では現実離れした話に感じられ、あまり実感がわきません。ゲームの中でなら簡単な話でも、現実には、人も馬も、毎日初めてのことだらけ、大変なことだらけになるでしょう。
分かっているつもりなのに、あまりにもスケールの大きな話で、やはりこれまでの海外遠征とは違った、どこか遠い話のようにも感じられます。
でも、時は確実に本番に向かって近づいており、あと数日で入厩。そしてその後、わずか一週間で出国。すぐにスタートは切られます。
いえ、もうしがらきでそのスタートを切っているのかもしれません。


始まってしまえば、長いようで短い遠征でしょうが、ただでさえ大変な海外での50日。あの気性ですから常に陣営の苦労が絶えないでしょう。予定通りに行くこともあるでしょう。予定通り行かないこともあるでしょう(もちろん後者の方がずっと多いでしょう)。
結果を求めて挑戦するのでしょうが、やはり願うことはただ一つ。とにかく無事にスケジュールをこなして大きなアクシデントなく無事にかえって来て欲しい。そう願います。
※全て個人的な感想なので、この中の情報(断片的に集めたものです)を含めて一切責任は持てません。