オルフェーヴル 明日？（今日？） 凱旋門賞

競馬関係者から飛び交う「日本競馬の悲願」。
ＧＣでも「日本の夢、叶うか」のフレーズ。
確かに凱旋門賞を勝つことは日本競馬の悲願だと思います。世界各国の競馬への思いは様々にあるのでしょうが、それでも、多くの人の中で共通する感情。重なる思い。その割合が圧倒的に大きいのが、凱旋門賞というレースだと思います。
欧州競馬への憧れ。その中でもどこまでも特別なレースである凱旋門賞。競馬にのめり込むようになった頃、競馬場のターフビジョン越しの映像で、１０月のロンシャンの風景と凱旋門賞の激しい戦いを見て感じた、異次元の世界への憧憬。そしてその舞台へ日本馬が挑戦して勝つという夢。多くの人が同じような思いを経験してきたことだと思います。それが今回いわれる「悲願」であり「日本競馬の願い」。

そういう一幕のなかで、オルフェーヴルが多くの期待を背負ってその舞台に立ってくれるのは嬉しいことだし、去年凱旋門賞へという話が出たときにはその願いを是非、叶えて欲しいと思っていました。でも、実際にこうしてオルフェーヴルが欧州に渡ったあとは少し違う思いになりました。

あの仔馬が、多くの方の協力と努力のお陰で（もちろん池添騎手も）、憧れのロンシャンという舞台に立ってくれるまでになれました。このまま順調であれば、明日（現地時間）オルフェーヴルが凱旋門賞を走ってくれます。

「悲願」はいつか叶うものだし、叶わなければその願い自体が継続していくことになります。
でも、オルフェーヴルが凱旋門賞を走ってくれるのは、どんな走りであっても「一瞬」のできごと。継続されてきた努力があって、初めて迎えることができる一瞬。オルフェーヴルが、凱旋門賞を走ってくれるということ自体がもう信じられないできごと。だから、その一瞬と、その一瞬を可能にしてくれたこれまでのすべての努力を喜びたいと思います。

考えるよりずっと難しい海外遠征ですが、ここまで大きなアクシデントなくこれました（最後にまさかまさかの大外という大事件があったけれど…）。
そして計画通り予定をこなせました。
細心の計画を練って下さる池江師と、現地で努力して下さるスタッフ、そして現地で協力してくれる多くの関係者、フランスまで行ってくれたアヴェンティーノのおかげだと思います。そのおかげで、オルフェーヴルが、一年越しの目標だったロンシャンの舞台に立つことが叶いそう。
どうか無事にその舞台に立って欲しいと思います。ロスが話にならない以上にアクシデントも怖い枠に入りましたが、どうか最後までアクシデントなく無事に走り終えて無事に帰ってきて欲しいと願っています。