オルフェーヴル 凱旋門賞まで あと7日 〜出走予定馬〜

出走馬と書きながら雑なことで申し訳ありませんが、出走馬の詳細についてはブックや海外競馬に詳しいサイトなどを見て頂いたらと思います(もともと正確に語れるほど海外競馬に精通していませんので)。
ただ、そんな自分から見ても、とにかく相手が揃っているとと思います(3歳馬が強いレースで、その3歳の英仏ダービー馬に加え、前年度凱旋門賞の1〜2着馬がそのまま現役で、しかも前哨戦を勝って凱旋門賞に出走してくるわけですから)。
素晴らしいメンバーと走ってこそという見方もあるでしょうが、このレースに限ってはそうは思いません。相手関係への挑戦ではなく凱旋門賞への挑戦。少しでもチャレンジしやすいメンバー構成になることをなることを願っていましたが、スノーフェアリーが回避したとしても、去年からのクラシックディスタンスのチャンピオン達がほぼ健在で、そのまま凱旋門賞を目標に出走。そして、それらすべてがここを目標に、さらに調子を上げて出でくるでしょう。


8月頃でしょうか、オルフェーヴルが10倍以上の7〜8番人気だったときに「人気がないのはいいことだけど、それだけ相手が揃っているということ。できれば人気はこれくらいのままで本番に」というようなことを書いた記憶があります。
そして、前哨戦がすべて終わって……オルフェーヴルは1番人気を争うまでの注目度になってしまいました。
が、実はメンバーそのものはスノーフェアリーを除いて8月と全く変わってはいません(フランケルは最初からこの距離には出ないと見られていました)。他の有力馬が軒並み勝ってきていること、また、地元のサオノアがダービーはフロック勝ちではなく、やはり凱旋門賞向きの3歳馬だということがはっきりとしたという意味では、8月の時点よりも、より厳しい状況になったともいえます。
オルフェーヴルも前哨戦を勝ちましたが、キャメロット以外の他の有力馬も前哨戦を勝って出走してきます。また、キャメロットに関しては前走で負けたからこそ余計に嫌な相手になりました(負けたからこそ流れとしてはキャメロットに向いているように思えます)。
メンバー自体も、とりまく状況も、8月とは変わっていないのに、オルフェーヴルの人気だけが1番人気タイまで押し上げられてしまったというのは、全く歓迎すべきことではないと思います。
凱旋門賞でそれだけの評価を集めるだけでも素晴らしいことだという考えもあるのでしょうが、自分の人気に対する考え方は、前から読まれている方ならご存じの通り。人気になってもいいことなし。とくに、今回のような1頭だけ日本から欧州の競馬に挑戦するような立場なら、なおさらのこと。ただでさえ厳しい挑戦が、何倍も厳しくなってしまうだけでしょう。
でもこればかりはどうしようもありません。
人気になるのは全く歓迎すべきことではありませんが、間違いなく一生に一度のこと。こうなったら、開き直って、注目される馬であることを楽しもうと思います。


その楽しむということについて。一年前から準備を始めた凱旋門賞。さて、当日、まともに観戦できるでしょうか。
G1に挑戦するときはいつもそれなりに緊張しますが、そういう機会を得たことに感謝して、なるべく楽しんで観戦するように心がけています(もちろん熱くなりながら)。
でも、そういう心がけもぶっ飛んで、理屈抜きに極限の緊張状態だったレースは2レース。遠い憧れだったキングジョージと三冠がかかった菊花賞
両レースとも一週間くらい前から知らず知らずのうちに眠りも浅くなり、発走直前は、もう何が何だかわからず頭も真っ白でした(それなのに、すべてを鮮明に覚えているのがとても不思議な感覚なのですが…)。キングジョージは、馬も人もはるばるチャレンジしにきたということが大きかったのでしょう。三冠がかかった菊花賞は、もちろん、これ一回切り、多くの期待を背負い、最初で最後の挑戦。
10月7日、ロンシャン競馬場でも、おそらく極限の緊張状態になると思います。多くの期待を背負っているのは三冠の時と同じだし、はるばる遠い国で憧れの舞台に馬も人もチャレンジしてるのはキングジョージの時と同じ。
でも、前の2レースとは違って、10月7日は楽しんで観戦できそうな気がします。
何故だかはわからないのですが、もう一度こういう機会を与えられたことを喜んで、レースを、オルフェーヴル凱旋門賞を走ってくれることを、その瞬間を楽しめそうな気がします。


凱旋門賞まであと7日。すべては、オルフェーヴルとアヴェンティーノと、現地で努力して下さるすべての関係者のおかげ。どうか無事に当日を迎えて、最後まで無事に走り終えて欲しいと思います。