神戸新聞杯 オルフェーヴル 菊花賞に向けて その1

一日遅れですが、神戸新聞杯で思ったことなど。
以下自分用のメモみたいなものです。

①5番手からの競馬
池添騎手やってくれました。スタートでしごかなくても出たなりである程度行きたがる馬ですので、ペース次第ですが、折り合いさえ付けば前目に付けるに越したことはありません。春から何度も同じことを願ってきましたが、まず真っ直ぐ走りきることすら難しい状況から、距離を克服するために折り合いを教えている春の間は、どう考えても無理な戦法でした。秋も三冠というプレッシャーの中、結局試せないだろうなぁ……と半分あきらまていましたが、やってくれました。

これまで社台の出資馬で一番泣かされてきたのは、スローペースを後方からしか行けず、さらに外回して届きようのないという、初めから参加してないようなどうしようもない競馬。これがいかに多かったことか。
それを避けるにはペース次第では前の位置で折り合えるかどうか。試す機会は今回しかなかったはず。本当によく出たなりの位置で下げずに乗ってくれました。もう、これがすごく嬉しい。
ただ、本番でこれをやった方がいいかは、また別の話。
秋初戦は出たなりで前の位置で、下げずに折り合えたこと=カードが増えたことが、素晴らしい収穫でした。


②馬体の成長
・体型が変わってきた。仔馬の写真を以前UPしたと思いますが、去年もその時と同じくどちらかと言えば箱形でしたが、そのの印象が薄くなってきた(もちろん面影は十分残ります)。
・背が伸びて、他馬に比べて極端に小柄に映らなくなりました。去年はパドックで見ても1頭だけ「ちっちゃいね〜」って感じでした。今年の春でも、とても他馬とは比べられなかったのですが、昨日はは全然小さい印象を感じさせず。
・馬体は春に比べるとやや余裕あり程度。本当にさすが池江さん。ここでギリギリでは次が心配。少しだけ余裕を残して秋初戦。
・そう鞍所を双眼鏡で覗いていたのですが、鞍を付けてない状態でもそれほど太くなく、何よりともお尻の筋肉の盛り上がりが目に付きました。春よりモリっと。
パドック。体高が高くなり春より一回り成長。


③折り合い
・池添Jの言葉「今日のペースで、ハミを噛んでいたところはあったが、何とか我慢してくれた」
・確かにまだまだ大変そうな感じはありましたが、スプリングSまでと比べたら格段の成長。
・13秒4―13秒7の2Fを我慢できたこと。
このレースのペースはかなり遅かったので、菊花賞を考えたとき、このスローで何とか我慢できたことは本当に大きいと思います。池添ジョッキー、インタビューでもかなり息が上がって大変そうでしたが、本番はさらに3F延長。そのうち2Fは13秒近いペースになるでしょうからきついとは思いますが、今日我慢できたことは大きな自信になるのではと思います。


④「4角での外への膨れ」と「直線の内へのササり」
・4コーナーは外へふくれてしまった。
・直線は相変わらず内に入っていった。
・内ラチに寄っていったとき、右ムチ一発入れたあとは見せムチのみで乗りこなしてくれました(追いづらそうな印象でした)。

この中でもとくに「4角での外への膨れ」は実は菊花賞での大きなウイークポイントになりそうなのですが、これは長くなりそうなのでまた後日。


箇条書きでこんな感じです。
④の欠点も確かに目が尽きましたが、とにかく①の点がすごく嬉しかった神戸新聞杯でした。

春にはっきりしていたこの馬の最大の長所は二つ。
・一瞬にして抜け出す脚
・いざとなれば馬群をこじ開け最後まで伸びる根性(諸刃の剣ですが)
この馬には大きな武器が二つあったのですが、神戸新聞杯で前に行けたことは新たな一つのカードです。
でもこのカードは前の二つと違って、常に切る必要のないカードです。だけど持ってるだけで本当に大きな力を持つカード。
菊花賞は、おそらくこのカードは切らない方がいい展開になると思います(ペース次第ですが真ん中で十分では?)が、一度でもこういう競馬ができたというのは、そして前に付けて我慢して折り合えたというのは、本当に大きく、最高の前哨戦だったと思います。