オルフェーヴル 凱旋門賞 ありがとうございました

本日、無事帰国しました。
暖かいコメント下さった皆様、明日コメントさせて頂きます。
オルフェーヴルの走りも一生忘れません。
みなさんのお気持ちも一生忘れません。
ありがとうございました。


本当に、オルフェーヴル、格好良かった。
疲れたけど、あの最高にカッコいいオルフェーヴルの姿を目に焼き付けられて、本当に幸せでした。


帰りの機内では、PCのバッテリーがなくなるまで凱旋門賞を観賞(笑)
おかげで喜びながら帰って来れました。

ちなみに抜け出す直前。もう内に行く気満々でしょう。

ギアが入って高速回転になり、最高速度に乗って一気に抜け出す瞬間には、もうこれだけ内に。抜け出す脚が速すぎてたまたま大惨事になっていないけど、常に危険と隣り合わせなのは毎回しつこく繰りかえしている通り。
凱旋門賞の最後の最後は、大外を回ってきたこともあって苦しかったでしょう。ただ、新馬から見ておられる方はご承知のように、この馬は苦しいから内に刺さるのではありません(もちろん苦しがって内にいく場合もあります)。楽に抜け出した新馬戦も、余裕しゃくしゃくで突き放しにかかった神戸新聞杯も、菊花賞も、抜け出して即内ラチめがけて一直線。今回に限らず最高の脚を使って抜けるときにはもう内に斜め走りする馬。苦しいから内に刺さっているというより、この気性が『オルフェーヴル』ということなんでしょう。生身の馬をゲームや漫画になぞらえるのは好きではありませんが、「先頭に立ったんだから好きにさせろ」ということでしょうか。
あの最高に格好いい脚と、この気性はコインの裏表。矯正不足とかそういう話ではないと思います。新馬の時と同じ、幼いままの気性で凱旋門賞まで歩んできた馬。だからこそ、抜け出すと内に行きたがる斜行に関しては、完全に矯正できると思わず、絶対に大惨事にならない細心の騎乗をお願いしたいと思います。一歩間違えば逸走よりよっぽど恐いことになります(凱旋門賞のゴール前で内ラチ激突、大惨事の夢を何度見たことか…)。


オルフェーヴルは本日、もうしばらくで現地を出国する予定です。
ほぼ50日の異国の地での滞在。激戦の疲れ中での長距離輸送。オルフェーヴルもアヴェンティーノも本当に大変だと思いますが、どうか無事に帰国して、ゆっくりと疲れをいやして欲しいと思います。


これは出資とか一口を離れた、完全な個人的な考えですが、オルフェーヴルはもう何かを証明しなければならない馬ではないと思います。日本でのタイトルだけではなく、世界最高峰の、憧れと異次元の世界の象徴である凱旋門賞の舞台でも、大外から異次元の脚を使う、最高に格好いい姿を見せてくれました。
でも、現実には日本の悲願のためにもう一度ということになる可能性が高いと思います。もし来年、本気で全力でもう一度凱旋門賞にチャレンジしたいということなら、今年はもう無理せず来年に備えればいいと思います。ご存じのように春はかなり無理をしました。そしてきついG1連戦と、欧州への往復と中期の滞在。春の天皇賞のあとにも願っていたことですが、あれもこれもではなく、本当にオルフェーヴル凱旋門勝馬の肩書きが(自分はオルフェーヴルに肩書きは要らないと思うけど)必要なのなら、もうそれだけを目指して、来年に備えてゆっくりさせてあげればいいと思います。その場合、春に渡仏して向こうで二戦、そして間隔を空けて秋に前哨戦と本番。狙いを一本に絞って、今から四戦ほどなら、来年もフレッシュな状態で出走できるでしょう。本気でもう一度というなら、これくらいの覚悟で獲りに行くレースだと思います(でも、厩舎事情もあるし長期滞在はないでしょうね…)。
ただし、あくまでも個人的にはですが、オルフェーヴルはもう最高のチャレンジで最高の脚を見せてくれました。来年どうであろうが、オルフェーヴルは最高の舞台で、異次元の脚で、一瞬で抜き去る姿を見せてくれました。ほんと、オルフェーヴル最高にカッコ良かった。
あとは、どうかアクシデントなく無事にということを願います。

それと、池江師・陣営、インタビューで謝っておられましたが、全然、技術不足じゃありませんよ。素晴らしいチーム。あのレースすべて、あれこそがオルフェーヴル。今回は欧州まで連れて行かれる馬のために最高の環境を整えてもらえた、最高のチャレンジでした。陣営には心から感謝しています。勝負師としては「これ以上」があるのでしょうが、我が家にとっては、2012年、10月7日は、これ以上ない最高の一日でした。


※アクセスが一日5000とか、もう日記終了を考えなければならない状態になってますので、落ち着くまでオルフェーヴル凱旋門賞と観戦記については一週間ほど更新を控えるつもりです。