スカイディグニティ 菊花賞 2着

本当によく頑張ってくれました。
まさか、これだけ叫びまくれる競馬になるとは。もう感激です。3コーナーから手が動いて、しかも前半から道中溜めるところの少ない厳しい競馬でしたが、最後よくあそこまで食らいついてくれました。凱旋門賞以来、ノドから風邪を引いてしまい長引いているのですが、今日は4コーナーから大絶叫。最後は届かないなと思いながらも大絶叫。そこまでやれたことが本当に嬉しい競馬でした。


前半は、出遅れ。カーブで外外を上がって脚使う。その後も団子の外外追走で脚を使って溜めるところなし。最悪の競馬。
指定席で「アホ!」「ボケ!」「どこ回しとんじゃ!!」「ドアホ!!!」。
あまりに口汚く罵っていたため子供が引きまくり……(あとから見れば、枠順の問題であって、ジョッキーのせいでもないのですが)。
向こう正面で馬群に入れてから「よしよし」「そのまま中をついてね」。4コーナーではロスを最小限に抑えて内から2頭目を回ってくれました。それでも、とても前半のロスを相殺できるものではないけど、この外枠で出負けしてる時点で、まあ仕方ありません。最後も外へ行っていたらどうにもならなかったでしょうが、内から二頭目を回れて少しだけ楽を出来ました。
それでもまさか、あれだけ食らいついて頑張ってくれるとは。

パドックではとにかくチャカチャカ。他馬と比べても目立ちました。首の位置が安定せずまともな写真をほとんど撮れませんでした。股間は発汗で真っ白。ボロも緩いのか、お尻がべたっと…。
ゲート遅れ気味。行き脚つかず最後方付近まで下がりました。しかたないでしょう。前走は上手に競馬しましたが、前々走は下手な競馬でしたから、いつも上手く立ち回れる馬でもないと思います。
ただ、あそこまで遅れてるのなら、もう一歩で内に入れましたよね。でも、入れられず。そのままカーブに突入して、内から5頭目の大外を回りながら、坂の下りでやや行きたがり気味に脚を使ってしまいました。それで少し位置を上げて後は団子の外外を追走。スタンド前にもまったく内に入れられず一番外。1〜2コーナーも外。スタンド前以降は折り合わせてくれましたが、まったく脚を溜める場面がありませんでした…。


ゴールドシップには完敗です。あそこで動いていって後続を凌いだのですから着差以上の力差があると思います。
ただ、もし何とかするとしたらこの舞台しかなかったわけで、そのためにも良い枠が欲しいところでしたが、痛恨の16番枠。そして、その枠通りの競馬で、最大限のロス・ロス・ロス。向こう正面で馬群に入れるまでの一周は、枠がそのまま影響した競馬になってしまいました。もちろん枠の内外が逆なら勝てたというのではありません。でも、一番強い勝ち馬にロスなく一周溜められて、力で劣る側が最初の一周ロスしっぱなしで溜めるところがなければ、もうどうしようもありません。

でも、良い判断もありました。

・最初の下りで行きたがりかけたけど、スタンド前で上手く折り合いを付けてくれた。
・位置はメンディザバルJが公言してた作戦(5〜6番手)よりも後方に控えて正解。
ゴールドシップが動いたときに、それを見ながら押して押して早めに動いていった。
・そこで大外へ行かず、馬群の中を押し上げて、4角は内から2頭目を捌いて直線に向いた。
・レース自体が、早めに脚を使い合うスタミナ比べになった。

本当によく走ってくれたと思います。
前半のロスが大きかった時点で、怒り半分、さすがに無理だろうという気持ち半分でしたが、よく最後まで食らいついて、並んでからさらに根性を発揮してくれました。
前走も驚きましたが、この一ヶ月でさらに強くなったのは間違いありません。
レースを使うたびに、一戦一戦確実に成長してくれています。まさに絵に描いたような理想的な成長曲線。いや、それ以上でしょう。
クラシックをあまり意識していない我が家としては、こうやって成長してくれるのが一番嬉しいことです。じっくりと力を付けてくれる。これほど嬉しいことはありません。
今日のパドックを見ても、目立って入れ込んでいましたし、他馬より発汗も目立ちました。後ろもまだまだ。じっくりと使っていけば、来年以降さらに成長してくれると思います。
ただ、この馬は脚元は楽観していません。その点、じっくりと使う友道厩舎というのも非常に合っているのかもしれません。有馬記念とか言わず、これからもじっくりと先を見据えて使ってもらえたらいいなぁ。
公式では来年の春の天皇賞を大目標にするということで、そこに合わせたレース選択をしてもらえそうで安心です。G1で好走すると何でもかんでもG1に使いたくなるところですが、あれもこれもは断固反対です。目標を定めて、そこに向かって絞って頂けそうで大変嬉しいです。長い目で見れば、それこそが馬のため。
芝の長距離路線は無事であれば長く楽しめますので、どうか無事に長く走ってくれる馬になって欲しいと思います。


去年とはまた違った意味で、とても楽しめた、そして喜べた今年の菊花賞でした。
今日は朝から晴天。
去年は、レース前日からお天気がぐずついていましたが、帰りの列車の窓越しに見た、三冠達成のあと、やっと姿をあらわしてくれたオレンジ色の夕焼けがとてもきれいでした。
今日は澄んだ秋空に上る月がとてもきれいでした(三日月より上弦に近いのかな?)

何よりも無事が一番大切。どうかレース後まで無事にと願います。

※メンディザバル騎手、最後追って追って脱臼していたようです。これは感謝しなければなりませんね。早く良くなって無事に復帰してくれますように。