オルフェーヴル 菊花賞勝ってくれました

本当によく頑張ってくれました。
三冠達成も嬉しいのですが、よくぞこの3000mを人馬一体で乗り切ってくれました。
あの幼かった馬が……本当によくぞ菊の舞台を勝ってくれました。
あっさり楽そうに勝ったように見えますが、掛からないように折り合うのも、スタンド前で内に入れるのも、最後刺さるのを修正しながら追うのも、本当に大変なことだと思います。
池添騎手、お見事でした。


土曜に書いた折り合い以外の二点
①「道中内に入れて脚を溜める場面があること」
②「4コーナーで外に行ってたとしてもあまりロスしないで済む展開になるかどうか」
どちらかがかなえばと願っていましたが、両方かないました。いえ、池添Jがかなえてくれました。

ポイントはいくつかあったのですが、個人的に一番嬉しかったのは、「1週目の4コーナーからスタンド前に入るときに12番の内に入れてくた」こと。
ここで出られない心配をして外に行けば、ずっと外外を振られるハメになったでしょう。ここで内に入れたおかげで、このあとの1コーナー2コーナーのカーブは、ずっと馬群の中で、内から2頭目で折り合って脚を溜めることが出来ました。
ここで勝てるのではと思い、声をあげてしまったくらい嬉しかったです。オルフェーヴルに乗り続け完全に信じてくれている池添ジョッキーだからこそ出来た騎乗だと思います。

他にも
・好スタート。好スタートを切った余裕を活かして最初のコーナーまでに好位置に付けたこと
・口を割りかけた最初の下りを乗り切ったこと、
も大きかったと思います。

もうひとつは運が向きました。それは外にベルシャザールが並んでくれたこと。
ベルシャザールは3コーナーでいち早く動いてスパートするので、外に並ばれても閉じこめられる心配がほとんどありませんので、余裕を持ってその内を走れます。
4コーナーもベルシャザールや他馬が早めに動く展開になってくれたおかげで、位置を上げるのは3〜4コーナー中間の疑似直線部分で済みました。最後のきついカーブに差し掛かるときにはすでに先頭付近はバラけた展開で、一番外と言っても、内から3頭目を回わって先頭に並びかけることができました。
この時点で勝つだろうと思いました。動くのが早すぎたように見えたかもしれませんが、ロスの少なくて済む素晴らしい騎乗でした。
あとは……ただただ叫び続けました。

今日は、初めて「オルフェーヴル!」
皐月賞は「抜けろー 抜けろー」
ダービーは「いけぞえー いけぞえー」
今日の菊花賞は無意識に、「オルフェーヴル! オルフェーヴル! オルフェーヴル!」
直線の入口からゴールまで叫び続けました。
抜け出してからも我を忘れて叫び続けました。他の馬は目に入らず、オルフェーヴルの姿だけを見て叫び続けました。
ノドは切れ、机を叩きまくった手は真っ赤。
こんなに長く感じた直線は初めてでした。


ここまで仕上げてくれた陣営。
オルフェーヴルを信じた素晴らしい騎乗をしてくれた池添騎手。
そして成長し続けたオルフェーヴル自身。
この三者がすべてが重なり合っての三冠だと思います。
有り難うとしか言いようがありません。


帰りの電車からみたオレンジ色の夕焼け。
金曜、土曜と雨模様の中、ようやく見られた晴れ間だったからでしょうか?
いつもと違う夕焼けに感じられました。
この1週間、知らず知らずの緊張で景色を見る余裕もなかったのかもしれません。
きっと、同じ夕焼けを見るたびに、今日の三冠の舞台、オルフェーヴルの走る姿を思い出すことでしょう。
もう十分すぎるほど頑張ってくれてます。あとは、とにかく無事に、無事にと願います。